フィールド・マネジメント代表取締役 大雲 芳樹 さん

DSC_0081.JPG 大雲 芳樹 さん
 「その先の、自然へ」をキャッチフレーズに、アウトドアスポーツを通じ、一歩踏み込んだ自然との出会いを手助けする会社「フィールド・マネジメント」を経営する。冬は志賀高原でバックカントリースキーのツアーなどを企画。春から秋は町内3ゴルフ場の運営などを請け負う。子どもや初心者向けのスナッグゴルフ、ヴィンテージクラブを使うヒッコリーゴルフなどの企画もプロデュースしている。
 1964年、神奈川県藤沢市生まれ。歩いて10分で行ける海は「あって当たり前」。青山学院大学在学中、丹沢山地の沢登りにのめりこんだ。その後、谷川岳一ノ倉沢、立山、剣岳、白馬などでの登攀や山岳スキーなど、日本の難ルートを制覇。日本山岳ガイド協会山岳ガイドステージⅡ、スキーガイドステージⅡの資格も持つ。  12年前、単独で北穂高岳の岩場からスキーで滑り降りている途中、雪崩に巻き込まれ、40度の斜面を400m流された。幸い電波が入った携帯電話から110番。顎を骨折し上手く喋れなかったが、大町署に提出した登山届、家に残した登山計画書から場所が特定され、県警のヘリに救助された。左膝下の脛骨を粉砕骨折、頭部を30針以上縫うなど大けがを負った。事故を機に「プレーヤーではなく、マネジメントする側に」と、自身の名字から付けた社名「BIG CLOUD」も現社名に変更した。
「それまでは全て背負っていたので、僕が動けないとアウトでした。今はスタッフが主役。それをサポートするのが役目」
 昨年、ヒマラヤ・ロブチェイーストピーク(6119m)の登頂に成功。下山中、ネパール中西部を震源とするマグニチュード7.8の大地震に遭い、大爆風と雪煙を浴びた。登山道が所々で途切れ、迂回して山を再び上って下りるなど、ルート変更を繰り返した。
「連絡を取る手段がなく、僕らの隊の無事が、日本に伝わっているかどうか不安でした」
 8年前に住民票を移し軽井沢町民に。妻と二人暮らし。昨夏、管理するゴルフ場に迷い込んだ捨て犬を保護。家に来た7番目の犬なので「ナナオ」と名付けた。
 近い将来、エベレスト登頂にも意欲を示す。トレーニングは「普段の仕事が肉体労働なので、忙しく働くこと」と、今日も汗を流している。

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