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三井別荘の保存に力を注ぐリカちゃん博士

日本女子大学名誉教授 増淵 宗一 さん

DSC_0012.jpg 増淵 宗一 さん
 東京大学大学院(美学・芸術学専攻)修了後、日本女子大学講師、同助教授を経て教授に。ゼミで軽井沢三泉寮を訪れ、大モミの樹の下に立つ同大創立者・成瀬仁蔵像が、三井小石川家第9代当主・三井高修(たかなが)の作と知り、創作のいきさつなどを調べていくうち、三井家の研究にのめり込んだ。
「三泉寮は生徒にとって必修授業の場。僕にとっては静養兼、謎解きの場でもあったんです」
 日本女子大学の創立を支援した三井三郎助(高修の父、広岡浅子の義弟)が1900年、旧軽井沢に建てた木造2階建て別荘の保存運動に取り組んでいる。その価値について「洋・和館セットの別荘としては現存最古。付属の留守番屋も残り、明治の上層階級の生活スタイルが垣間見える、貴重な文化遺産」と話す。
 同別荘が116年間、残ってきた理由の一つに、三井家に広大な土地があったことを挙げる。
「跡を継いだ高修は米国帰りのモダンな人で、タゴールも滞在した旧い三井別荘に住みたがらなかった。普通は『壊して新しいものを』と思うんだけど、少し離れた丘の上に新館を建てた。後年、ヴァイニング夫人がその新館で避暑をした」
 大学院時代から人形美学を研究。来年生誕50年を迎える『リカちゃん人形』研究の第一人者としても知られる。リカちゃんが愛されてきた理由について、「母親やボーイフレンドも登場し『ストーリーがある』、そして『可愛い』」。それに対し、米国生まれのバービー人形は、日本の子どもにはやや大きく、大人っぽい顔立ちが恐く映り、「人さらいや、いじわるおばさんに仕立てて遊ぶケースも少なくなかった」。
 人形遊びを研究する上で、学生の定量観測ができる女子大は絶好の場。三井家の研究でも、深いゆかりのある日本女子大学の環境は合っていた。「僕の友人はふざけて『職権濫用だよ、けしからん』って」。
 三泉寮を訪れるうち、軽井沢に魅了され約30年前、三笠に別荘を購入。春~秋を中心に頻繁に訪れる。来たらまず、三井別荘まで自転車を走らせるのが習慣だ。
 「傷みが年々激しくなっている。使いながら保存できればいいけど、用途制限もありなかなか難しい」
 補修のための資金集めや、価値を広める活動を続ける。三井別荘を後世に残すための方法を、今も模索している。
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