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軽井沢新聞 スペシャル
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127年目の軽井沢

Vol.7

(前号までの内容)
別荘地の木を伐採している場面に遭遇した今井さんが「伐採の届け出をしているか」と尋ねると、その業者は「届ける必要はない」という。調べてみた今井さんは驚いた。「これでは並木は切られてしまう」。
 軽井沢自然保護対策要綱(以下、要綱)では、1000m²以上の土地の木を伐採する際は役場へ届け出ることになっている。しかし、土地を3mメッシュで分割し、伐採する木の面積の合計が300m²に満たない場合は届け出なくてよく、しかも、日陰部分がメッシュ内の面積の20%未満ならそれに含めなくてよいというのだ。
 「境界線にある木は大半が20%未満なので、合計面積に入らない」。これでは簡単に並木が切られてしまうことに、今井さんは気づいた。生活環境課に訊いてみると、やはり「境界線の木をメッシュ合計に入れる人はいない」という返事だった。
 このメッシュ方式はいつ誰が決めたのだろう。メッシュの図を入れた「要綱に基づく伐採の届出に係る取扱いについて」の紙には「平成20年2月13日自然保護対策会議了承済」と書かれている。同会議は、町役場内の生活環境課や建設課等の各課長と担当職員で行うという。議事録を取り寄せて調べてみたが、記録は「自然保護対策要綱に基づく伐採の届出に関する取り扱いについての協議が行われた」という1行だけだった。どのような経過で決めたのか、きちんと記録していないのはなぜか。当時の生活環境課長だった小林茂樹さんに尋ねた。「これまでは『なるべく』とか『できる限り』という説明だったので、300m²という数字を出し算定する方法を考えた。300とは第1種住居地域の分譲の基準。広い土地の中で伐採の部分が300になるかならないかという目安を作るため、メッシュを考えた」。なぜ、記録されていないのかという質問には、「『要綱の取り扱い』とは事務的な考えをまとめたものなので、関係各課の調整や意見をきくためのものだから」という回答だった。取材をしてみて、これは要綱の精神に合っているのだろうかと考えた。切る木が多くても少なくても皆伐(全て木を伐採すること)すれば、あとは殺風景な空き地が残るだけだ。自然を大切にする軽井沢の別荘地らしい景観とは言えないだろう。簡単に並木道を壊すようなやり方も「自然保護対策要綱」という名にふさわしくないのではないだろうか。木の伐採については、もう一つ問題があった。
(次号へ続く)

広川小夜子
※「127年目の軽井沢」の127年とは、A.C.ショーが軽井沢を避暑地として見出してからの歳月。
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