自然が豊かだからこそ、問題になる野生動物問題。今回はサルをリポート。

 大雪の影響か、2月下旬の軽井沢では、野生動物が相次いで目撃され、2月18日には、中央公民館の屋根の上にサルが出没したという。野生のサルについて、どのような対策が行われているのか、サルに関する情報はどこで知れるのかを調べた。
ph_201403-01.jpg軽井沢のサル。
自然豊かな軽井沢で、いかに人と野生動物が共生するかは重要な課題だ。(撮影:藤原秀)
365日サルを追う猿レンジャー

 町役場観光経済課農林係によれば、現在町内には40~60頭のサルの一群が生息し、専門員2名を含む7名の職員が追い払いにあたっているという。農林係長は、「サルが人里に降りてこないように、1年365日、2グループ体制でサルを追っています」と話す。サルにつけられた発信器をもとに毎日サルを監視し、住居エリアや市街地に下りてこないよう、電動ガンなどでサルを山地へ追い立てている。もしサルに遭遇したときは、「とにかく近寄らず、エサを与えないこと。自分で窓を開けて食料を食べることもあるので、窓にカギをかけ、外から見える位置に食料を置かないようにしてください」。

位置情報はラジオやネットで
 サルの位置情報は、軽井沢のコミュニティ放送局FM軽井沢が行っている「モンキーリポート」で知ることができる。2001年に始まったこのコーナーでは、町役場からの情報をもとに、平日は朝と夕方の1日2回、休日は朝1回、サルの群れの位置情報を伝え、注意喚起をしている。「サルのリポートというのは、全国でもちょっと珍しいかもしれませんね」とFM軽井沢の木和田さん。町役場HP内の「軽井沢さる・くまなびねっと」では、町内のサルの位置情報を毎日17:00に更新し、クマの出没情報も随時発信している。サルの位置情報を毎日配信するメールサービスもある。

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