エンジニアの視点で軽井沢研究、升本さん講演会

160721-01.JPG 軽井沢の自然や文化財の保護に取り組む「軽井沢ナショナルトラスト」は717日、人工衛星開発のエンジニアで、『軽井沢の自由研究』などの著書で知られる、升本喜就さんの講演会を軽井沢町観光振興センターで開いた。昨夏に続いて2回目で、約20人が訪れた。

 升本さんはアレキサンダー・クロフト・ショーが初めて軽井沢を訪れる13年前に、英国人通訳のアーネスト・サトウが軽井沢に立ち寄り、「荒野然とした風景を『Moor(荒れ野・荒地)』と表現した」と紹介。明治時期の写真家、日下部金兵衛が撮影した「軽井沢からの浅間山」の写真なども示し、「樹木のない殺風景とした軽井沢の風景に、ショーや欧米人は郷愁を感じた」と説明した。

 さらに、「軽井沢が避暑に良いところだと見出したのはアーネスト・サトウ。それを聞いて軽井沢を訪れたショーが、さらに良さを広め、国際的な避暑地としての基礎が築かれたのではないか」と話した。
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 升本さんは他にも、ショーが避暑をした頃の軽井沢の気候や、近衛文麿らが参加した三笠ホテルの晩餐会の写真に映るシャンデリアが電灯なのかどうか、独自のデータ分析に基づいて、考えを示した。

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