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VOL.1 地中熱利用で成果を上げる星野リゾートのエネルギー戦略

星野リゾートのエネルギー戦略「星のや」の敷地内を流れる川も、実は水力発電設備の一つ

大正6年から水力発電を始め、今は地中熱利用を取り入れたエネルギー計画を実践している星野リゾート。
2005年、地中熱利用を日本で初めて本格的に導入。環境バランスを考えた上での技術は高く評価され、地球環境大賞、新エネルギー大賞、地球温暖化防止環境大臣賞など多数受賞している。

「費用のかかる地球温暖化対策を、リゾート事業と総合的な環境対策とともに両立させて、事業として成立しているところが評価された」とエネルギーシステム設計者の松沢隆志さん。水力や太陽光などの発電は経費回収までに10年~20年はかかるが、ここでは独自の技術開発と工夫でランニングコストを下げることによって、2年以内で元を取り戻しているという。「ヨーロッパでは発達している技術。火山や温泉があり地下水も豊富な日本にも向いている」と話す。

おらが製菓 2代目の佐伯篤さんヒートポンプ室のパイプ
広い敷地の3ヵ所に地中熱を取りこむ設備がある。二重構造になっている特殊なパイプを地下400mに通し、熱だけを吸い上げる。
二つある管のうち一つは暖かく、もう一方は冷たい。このとき得られる熱を上手く利用して冷・暖を使い分ける仕組みだ。
冷却と加熱が表裏一体なので、冷房をすれば、同時に給湯ができあがる。源泉かけ流しで利用されたあとに生じる排水も、この仕組みを使って熱を採っている。

「星のや 軽井沢」では、現在エネルギー使用量は系統電力21%、ガス4%、自然エネルギーが75%。厨房で使うガスと自動車の燃料を除けば、敷地の中では化石燃料の使用はゼロだ。
原発問題が議論になっているが、「電気だけを作るのではだめ。これからはエネルギー全体の使い方をどうするかが課題。自然エネルギーが注目されているが、導入するハードの議論よりも、エネルギーをいかに使うかのソフトが重要。」 と松沢さんは問題点を指摘した。

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