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一段と冷え込んだ朝、森の木々は氷のドレスを身にまとい、朝日を浴びてきらきらと光っています。しーんとした静けさと張りつめた冷気が気持ちよく、寝ぼけた頭をすっきりとさせてくれます。 森の奥にある野鳥観察小屋は、そんな朝の静けさを吹き飛ばすかのように活気に満ちています。静かに小屋へ入り、窓ガラスをのぞき込むと「いました!!」。たくさんの小鳥が、せわしなく餌台の上の餌をついばみに来ています。食べ物が乏しい冬の間だけ、鳥たちが好きなヒマワリの種やアワ、ヒエ、牛脂などを置いているのです。 目と鼻の先の距離に集まっている鳥たちをじっと観察していると、種類によって好きな食べ物や食べ方が違う事に気付きます。シジュウカラなどのカラ類は、餌台からヒマワリを一粒つまんでいっては枝に止まり、両足で押さえてくちばしで割って食べています。くちばしが太くて丈夫なイカルやアトリなどは餌台の上に陣取り、くちばしと舌を器用に使いながら次から次へとヒマワリを割って食べています。地面ではホオジロやカシラダカなどの鳥が、とがったくちばしでアワやヒエなどの小さな実を拾っています。キツツキの仲間は真っ先に牛脂に飛びつき、しきりにつついては長い舌で取り込んでいます。そんな鳥たちの姿を見ていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。食べ物が少ないこの時期だからこそできるこの野鳥観察。皆さんも試してみませんか。
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