
窓から射し込む光が、いつもより明るく感じられる朝。
夜から降り始めた雪で、軽井沢は冬枯れた色から一転して
銀世界に変わりました。このような日は、普段なかなか出会えない
哺乳類たちの生活を垣間見るのにもってこいなのです。
いつもよりも暖かい格好をして森へ出かけてみましょう。
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森に着いて、まず一番多く目に付くのはウサギの足跡です。後ろ足をそろえて、ぴょんぴょんとはねた跡が真っ白な雪の上に転々とついています。その足跡をたどってみると、タラノキやクマイチゴなどの木々に立ち寄り、木の芽や樹皮を食べた跡が見つかることがあります。なおも追跡を続けると、この足跡に並んで続くキツネの足跡に出会うことも。キツネはウサギを追いかけているのでしょうか? それともキツネが通った後をウサギが通ったのでしょうか? 見つけた足跡から、いろいろな思いにふけるのも面白く、ついつい時が過ぎるのも忘れてしまいます。動物たちが残した跡をたどり、その種類や行動を推測する、探偵のような気分を楽しんで見ませんか。 |
![]() ウサギの足跡 |
小さな前足を軸にして、馬飛びをするように進むウサギの足跡は、ぱっと見るとTの字に見えます。森のふちや野原などの開けた場所でよく見かけます。 |
![]() ウサギの食跡 |
鋭い刃物で切り落としたような跡が、木々の枝についていることがあります。この奇妙な跡、実はウサギが木の枝を食べた跡なのです。近くをよく探すと、木くずを丸めたようなフンや足跡が見つかるかもしれません。ウサギは、少ない食べ物を探しながら厳しい冬を過ごしています。 |