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春から夏にかけ約250種類の花が咲いた軽井沢。そろそろ花
も終わり、木も草も種を付け始めています。多くの植物は、自分
の子どもでもある種ができるだけ遠くに行くよう、様々な工夫をしています。なぜなら、種は、今生きている場所から新しい場所へ進出するための大事な担い手だからです。
沢筋にはえているツリフネソウやキツリフネという植物は、種を自分ではじき飛ばします。種の入ったさやは、熟すと軽く指で摘んだだけでプルン!とはじけ、中の種を飛ばすのです。イギリ スではキツリフネのことを「touch-me-not」と呼ぶそうです。「私にさわらないで」。触られるとこらえきれずにはじけてしまうからでしょうか。そう言われると、何だか触ってみたくなりませんか?
種が遠くへ行くための方法はツリフネソウのように自分ではじけ飛ぶものの他にも、風に乗って運ばれるもの、水に流されるもの、人や動物の体に付いて運ばれるもの、鳥に食べられて糞と一緒にばらまかれるものなどがあります。森や草原を散歩しながら、それぞれの方法で旅立つ種を、よく観察してみましょう。あなたも知らないうちに種の旅に一役買っているかもしれませんよ。
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写真(上)ツリフネソウの種とサヤ、写真(中)ツリフネソウ、写真(下)キツリフネ
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