子供の頃、どんな虫をつかまえていましたか?
 夏休み、軽井沢でも捕虫網をもった子供たちをよく見かけます。虫かごの中にはセミやバッタ、トンボ。時には、クワガタムシの姿も。カブトムシは森ではあまり見かけませんが、灯火に飛んで来たところをつかまえたり。さて、そんな子供のそばでは、お父さんもしばし昆虫少年に戻ってしまうようです。
 水辺ではいろいろなトンボが見られます。細くてか弱そうなイトトンボ、目まで真っ赤なアカトンボの仲間、なわばりのパトロールに余念のないオニヤンマ。トンボの中でもヤンマを捕まえるのは至難の技ですね。
 原っぱを行くと、足元からバッタが跳ね飛んで行きます。捕まえようと近づくとピョーン・パタパタパタ、とさっきより遠くへ飛んでしまいました。今度はもっと注意深く近づくのに、またもやパタパタパタ・・・。草丈の低い原っぱに住むバッタは、トノサマバッタなど、翅(はね)が発達しており、ジャンプするだけでなくパタパタと飛びます。原っぱの端から端まで、バッタと少年の追いかけっこが続きます。森の中の広場では、翅の発達したバッタよりも、フキバッタのような翅の短いバッタを多く見ます。ピョンと飛び跳ねて背の高い草むらに逃げ込めば安全で、翅を発達させなくてもよかったのでしょう。こちらの方がつかまえやすいバッタですが、少年を夢中にさせるのはパタパタ飛ぶ方のようです。
 そうこうしているうちに夕立がやってきます。夏の軽井沢に夕立はつきものです。夕立がやむと、地面からは湯気が上がり、草や木の葉もまぶしく光ります。太陽を背に空を振り仰ぐと、離山には大きな虹。やがて、カナカナカナ・・・というヒグラシの声で夏の一日が終わります。


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写真(上)夏の入道雲

  (下)森でよく見るアオフキバッタ

 

 


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