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沢沿いを歩いていていると、木の梢から大きく澄んだ声が響いてきます。その声を頼りに姿を探すと、お腹の白色のきれいな鳥が朝日を浴びて鳴いています。じっくり観察していますと、背中の瑠璃色が目に飛び込んできました。この鳥、名前をオオルリといいます。姿、声ともに美しく、その美声はウグイス、コマドリとともに日本三鳴鳥と言われています。
茂った森の中では、ピッコロの音色のような美しい声が聞こえてきました。姿を探すと、薄暗い森の中で黄色とオレンジ色が鮮やかなキビタキを見つけることができました。 オオルリやキビタキは、なぜそんなに大きな声で鳴いているのでしょう?実はこの声、なわばりを張り、メスを呼ぶためのものなのです。多くの鳥たちは、今が恋の季節です。オスは早くいいお嫁さんを見つけ、子育てを始めるために、競ってきれいな声を出して自分をアピールしているのです。 子育てが始まると、あまり聞けなくなってしまう鳥たちの美しいラブソングを、森の中のすがすがしい空気とともに味わってみませんか? |
![]() オオルリ |
鳴いている姿を観察していると、枝から飛び出しては戻り、また飛び出しては戻るという行動をしています。実はこの行動、木々のまわりを飛ぶ虫を捕まえているのです。オオルリの英名は、Blue-and-white Flycatherといいます。名は体を表すといいますが、全くその通りですね。 |
![]() キビタキ |
まだ、オス同士のなわばり争いが激しい季節。森の中を2羽が、くちばしをぱちぱち鳴らしたり、ブゥーンと羽音のような声を出して戦闘機のように飛び回っている姿を目撃することもあります。 |