マルハナバチは1匹の女王バチとたくさんの働きバチが1つの巣で生活する社会性のハチです。1匹で冬をのりこえた女王バチは、春の花が咲き始めると活動を開始。花の蜜から栄養を補給しながら森の中の地面すれすれを飛びまわり、穴を見つけると潜り込んでいきます。じつは、巣を造る場所を探しているのです。巣は、土の中の空洞や木の穴などに造られますが、ネズミが土の中に作った古巣を利用することが多いそうです。
 春、女王バチはたった1匹で巣を造り、卵を産み育てます。花粉を食べさせ、時には体を震わせて卵や幼虫を暖め、自分の子供たちを大切に育てていきます。やがて子供たちは働きバチとなって、女王バチに代わって花の蜜や花粉を集め、女王バチの産んだ卵や幼虫の世話をし、巣を大きくしていくのです。
 


 そんな壮大な家族をマルハナバチの女王は夢見ているのでしょうか。先ほど見ていた女王バチは「ここではだめね。」と判断したのか、すぐに這い出してブ〜ン、ブ〜ン、と飛んではまた別の穴にもぐって中を確かめていました。

 

写真 上:オドリコソウ・マルハナバチに花粉を運んでもらう早春の花
   下:ヤマエンゴサク・マルハナバチに花粉を運んでもらう早春の花



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