色とりどりの花が咲き乱れた夏も過ぎ、軽井沢にも秋の気配が漂い始めました。秋と言えば実りの季節。ここ軽井沢でも植物たちは、たくさんの実をつけ始めています。
 星野温泉の周辺にはアカマツの木があり、今年もたくさんの松ぼっくりをつけています。そんなアカマツの木の下へ行ってみると、何者かにまわりをはがされ、種を食べられた松ぼっくりが落ちています。拾ってみると、まるでエビフライのような形になっています。ちょっと知っている人は、「あー、ニホンリスが食べたあとだ」と思うことでしょう。しかし、同じ様にして松ぼっくりを食べる動物が他にもいることは、あまり知られていません。


鱗片をはがされて種を食べられた松ぼっくり


 その動物、名前をムササビと言います。皆さんもよく知っているリスは、昼間動き回っています。ところが同じリスの仲間でもムササビは、昼ではなく夜に活動します。日没後30分ぐらいすると、休んでいた巣穴から起き出し、夜の闇へ飛び出すのです。


巣穴から顔を出すムササビ


 ムササビは、植物の実や葉などを食べながら明け方まで活動し、また巣穴へ戻ってきます。そして今の時期は松ぼっくりも食事のメニューに入っているのです。
 国道146号線をはさんで、野鳥の森の向かい側にあるホテルブレストンコートの駐車場には沢山のアカマツの木があり、よなよなムササビが木から木へと滑空をしています。普段なかなか見ることのない夜の動物“ムササビ”を観察してみませんか


ムササビの滑空




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