400年続く勇壮な舞い 岩手県大槌町の「臼澤鹿子踊り」軽井沢発地市庭で 

160731.JPG 岩手県大槌町の郷土芸能「臼澤鹿子踊り(うすざわししおどり)」を伝える「臼澤鹿子踊保存会」が7月31日、農産物直売施設「軽井沢発地市庭」で舞いを披露した。同施設の指定管理者フードサービスシンワの有坂康躬社長が、「龍神まつり」(御代田町、7/30)に同保存会が参加することを知り、「軽井沢でもぜひ」と御代田町社会福祉協議会に相談し実現した。

 「鹿子踊り」は、神の使いとされる鹿にまつわる伝承を題材にした踊りで、約400年前から岩手県各地に伝わるもの。保存会からは踊り方や囃子方など、小学生5人を含む計24人が参加した。鹿頭(ししがしら)と呼ばれる面をかぶった踊り方が、笛と太鼓の演奏に合わせ、上下左右に体を揺らし躍動。ドロノキを薄く削った「カンナガラ」と呼ばれるたてがみを振り回し、力強く舞った。

 発地の70代の女性は「素晴らしかった。この辺ではみない動き。小学生が伝統芸能に取り組んでいるのは感心する」。同保存会は、震災のあった2011年3月11日から約1ヵ月後の4月17日には、避難所に集まって練習を再開。東梅英夫会長は「大きな災害で為す術もない状況の中、郷土芸能が心の拠り所になり、一瞬でも現実を忘れられることができた。舞いを次の世代へ伝えて行きたい」と話した。

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