新入留学生50人、来日できず 入国制限緩和で光

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3月に母国へ一時帰国していた生徒は、8月中旬に再入国。空港で検査を受け陰性確認後、キャンパスの寮で2週間の待機生活を送った。
 新型コロナウイルスによる入国制限が緩和され、ビジネスや留学生などの中長期滞在者を対象にした外国人の受け入れが10月1日から再開した。この秋入学の留学生約50人がまだ来日できていない、全寮制の国際高校「ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン」では、全生徒が顔を揃える日も近いと、生徒、教諭らが胸を弾ませている。



 同校では84の国・地域の195人が共同生活を送りながら学ぶ。8月末、在留資格のない新入留学生が来日できないまま、新学期はスタート。教員は通常の授業に加え、自国で待機中の生徒に向けたオンライン授業を夕方に実施。時差で時間が合わない生徒には、早朝などに個別で対応している。「教員の負担は普段の倍以上。よくやってくれているが長く続けるのは難しい」と同校代表理事の小林りんさん。



 広報担当者によると、入国制限の緩和が報道された9月25日は、キャンパスのあちこちで歓声があがったという。ただ、生徒の来日にはまだ時間がかかる見込みで、スタッフや教員による情報収集、調整が続いている。担当者は「全生徒がそろい、寝食を共にしながら多様な価値観の中で対話をはかり、共に学び合える環境が戻ってくれば大変有難い」と話している。

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