ネパールの復興支援を続けるISAK生徒有志が報告会「教育と医療、長期的には必要」

160824-01.JPG 2015年4月発生の地震で被害を受けたネパールの支援を続ける、「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)プロジェクトネパール」の生徒有志が8月22日、軽井沢ロータリークラブの例会で活動状況などを報告した。軽井沢ロータリークラブが今年、同プロジェクトに50万円を寄付した縁で実現した。

 同プロジェクトは、ネパール出身生徒3人が地震発生の2日後に立ち上げた。他国の生徒も加わり、現在メンバーは3年生の7人。この日はネパール出身のサンギータさん(写真左)、フィリピン出身のパオロさん(右)、金岡佑一郎さん(中央)の3人が、プロジェクトの広がりや、寄付を受けたお金の使い道などについて説明した。

 3人によると、クラウドファウンディングや募金でこれまでに集めた金額は550万円。資金の一部は、「学校を立てようキャンペーン」を展開する現地のグループに提供し、首都カトマンズ周辺の農村地帯に13の仮設学校建設に協力。被災地で医療活動を行う現地グループが使用する医薬品の購入にも充てた。


 また、カトマンズ北東のシンドゥー・パルチョク郡唯一の診療所が地震で倒壊したことから、耐震性の診療所建設費も全面的に負担。診療所は排水溝の拡張工事などを経て、まもなく運営開始予定で、村周辺の住民約1000人の健康をサポートすることになるという。今後は、キャンピングカー販売の日本の会社と提携し、救急車と仮設治療室の両機能を兼ね備えた「ドクターカー」の寄贈、常設学校の建設も視野に入れている。

 メンバー7人は今年6月、ネパールへ足を運び、完成した診療所などを視察。代表の金岡さんは現地の印象について、「政府がうまく機能せず、地方まで復興の手が回っていない」。また、現地の人に話を聞く中で「長期的に見ると、地方の教育と医療の支援が必要だと改めて実感した」。軽井沢ロータリークラブ社会奉仕委員会の尾沼好博さんは「町の中でISAKに対する理解はまだ低い。地元としても応援していきたい」と話している。プロジェクトの概要や寄付などについて記した専用サイトはこちら

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