議会ウォッチャーの 10月メモ

(軽井沢町議会を傍聴するいち住民の目線でお届けします。)

 定例会9月会議は8月31日から9月21日までの22日間の日程で行われた。9月は決算審査が主な議案であるが、病院会計決算を含む全ての決算を認定とし、追加補正予算も全て原案通り可決された。

 「健康保険証の存続に関する意見書の提出を求める陳情」は、議長を除く14人(欠席1)で採決した結果、賛成10・反対4(うち公明2)で可決。その後、意見書の提出については全員起立で可決された。一方、6月に不採択とされた「インボイス延期を求める請願」に引き続き、「インボイス延期・見直しを求める陳情」が提出されていたが、議長預かりとして、審査そのものが見送られた。課題を残したままスタートしたインボイスであるが、政府試算は税収増が年間で約2千500億円であるのに対し、民間のある試算では事務処理増が月間で約3千400億円に及ぶという。つまり年間では4兆円超の負担増となる可能性がある。なお、税金から支出されるともいえる行政コストは不明である。

 人事案件について同意2件が求められていたが、「教育委員の新任」は賛成4・反対10で不同意に決した。

 最終日の本会議冒頭で、病院会計決算書の収支表の一部誤りについて訂正があった。採決結果は認定された病院会計決算であるが、一般質問や委員会の議事によると、高額医療機器等を含む固定資産台帳の不備や、甘い見通しによる繰り入れ等が目立った。診療体制や運営上の改善による評価を耳にする一方で、これまでの経営上の課題が露呈したようだ。民間と異なり、公営企業会計における固定資産台帳の整備は、金額よりも数量等に重きが置かれ、その在り方にも問題を感じる。町は医療機器や資産等の把握を今年度中に完了させるという。

教育委員の新任に不同意

 新任の教育委員について人事案が否決された。「御代田在住者」ということを理由にした議員もいたが、「定数4名に対し私立関係者2名は偏りを感じる」や、文部科学省指針にある「レイマンコントロール(※1)に対する偏り」等、委員構成の偏在に対する意見の方が多かった。

 採決結果は、町側や賛成議員にとっては、青天の霹靂に違いないが、質疑の様子からは既に暗雲が立ち込める雰囲気があった。選定理由に対する答弁も、いまひとつ説得力に欠け、熱を帯びたものに感じなかった。

 また、議長は「人事案件のため、討論および委員会付託を省略し、直ちに採決に入りたい」としたが、これに対して議員からの異議はなかった。異議を唱えれば、討論の機会が与えられ、流れが変わったかもしれないが、「まさかの不同意」は想像しきれなかったということだろうか。

※1市民(レイマン)委員と教育行政知識を有する常勤教育長で構成される教育委員会の合議により,大所高所から基本方針を決定し,教育長が事務局を指揮監督する仕組み。

過年度未評価家屋処理状況の中間報告

 9月28日午前に、全員協議会が行われた。10月1日に町ホームページで発表されている「住民等参画推進に関する指針」「審議会等の委員の選任及び会議の公開に関する指針」等の説明があった。これらは1日に施行されたもので、今後は審議会等の会議録を作成し、原則として30日以内に公開するとしている。町議会に対しても、全員協議会の議事録公開を含め30日程度での公開への改善を求めたい。

 報告の中で注目すべきは、7月に発覚した「過年度未評価家屋処理状況」についてだ。7月の発表では「昨年9月に同様の事案が発生した際の追及不足により、今回の発見が遅くなった」とある。

 発覚件数168件のうち、22日現在の処理状況として、課税漏れ7件に通知済、対象外3件を処理済、調査依頼158件中121件の回答があり、うち調査済94件、評価済57件、対象外9件とのことだ。地方税法により平成30年度以前に遡っての課税はできないため、現時点で建築年が判明した108件のうち、延べ19件(1年度1件として換算)が遡及課税不可となるという。すべての建築年が判明した際には30件前後とも予測される。なお、これらにより徴収不可となる金額については、今のところ見込みを含め発表はない。

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