イスラム教徒の食事や礼拝学ぶ、ムスリム受け入れセミナー開催

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 軽井沢を国際的な会議都市にすることを目指す、軽井沢リゾート会議都市推進協議会は4月23日、日本とASEAN(東南アジア10カ国、本部:ジャカルタ)の交流開始から40年を迎えるのを記念し、「ASEANからのムスリム観光客受け入れセミナー」を、軽井沢プリンスホテルで開いた。日本アセアンセンター観光交流部長代理の神田瑞穂さんと、日本在住のムスリム(イスラム教徒)向けに食品の輸入、製造を行う株式会社二宮代表取締役社長の二宮伸介さんの2人が講演し、55人が訪れた。

 神田さんは、年々増えているASEANから日本を訪れる旅行客の傾向や、インドネシア88.1%、マレーシア61%と人口の大多数を占めるムスリムの礼拝、食事について説明。ASEANの観光客は、豊かな自然や別荘地のようなハイソサエティの雰囲気を好むと言い、「軽井沢は、ASEANの旅行者が求めているものが揃っている」。また、日本滞在中にスマートフォンで情報収集する人が多いことから、「無料でWi-Fiを利用できるところが増えるといい」と提案した。

 続いて二宮さんは、ムスリムが口にするハラール食品や、ムスリムの食事対応について講演。ハラールは、豚、アルコール由来の物質を含まず、イスラム法による加工、調理されたことが認められた食品で、「その認証の入ったものしか口にしないムスリムもいる」と説明。豚の骨から抽出したゼラチンを使ったヨーグルトやジャム、アルコール成分が入った醤油や味噌なども食べられない対象になるが「日本のホテルやレストランで、そこまで注意する必要はない」と話した。

 軽井沢観光協会によると、これまで町内のホテルやレストランなどから、ムスリム対応についての問い合わせは寄せられていない。それでも協会担当者は「ASEANからのお客様は年々増えているし、今後は準備が必要になることも出てくると思う。今日は初めて知ることが多く、勉強になった」と話していた。

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