来年2月に任期満了 藤巻町長「進退できるだけ早く表明したい」

 藤巻進軽井沢町長は8月29日、町議会9月会議の一般質問で次期町長選への意欲について問われ「現在の町事業の進捗などを慎重に判断して、進退をできるだけ早く表明したい」と応じた。藤巻町長は軽井沢町出身の71歳。町議会議員、軽井沢観光協会長などを経て、2011年の町長選で初当選し現在3期目。23年2月に任期が満了する。

 同じ議員から町の抱える懸案・課題について問われると、まず「町の人口増加」を挙げた町長。コロナ禍によるテレワークの推進、風越学園開校などにより、2019年からの3年間で人口は約1000人増加した。

 町長は「先人たちが努力し魅力的なまちづくりをしてきた結果、この町に惹かれて移り住まわれるので歓迎の言葉しかない」。その上で「(自然保護対策)要綱によって守られてきた自然環境のバランスを保ちながら、人口増加を受けとめていくことが重要。そのための各種政策の見直しを検討したい」とした。

 次に課題として挙げたのは「知名度の維持発展」。社会のグローバル化が進んだことで軽井沢の特別感は薄れ「歴史の栄華は過去形になりつつある」と危機感をあらわにした。特別な町の維持発展に重要なこととして、皇室や政財界、要人の静養、文化人の活動・交流の場づくり、国際会議誘致などを挙げ「軽井沢ならではのものをいかに創造していくか。普通のまちづくりでは普通のまちになっていく」と話した。

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(藤巻進町長 2022年3月撮影)

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