【お店の履歴書】店の歴史は人との触れ合いの歴史 中華そば 美乃屋

 旧軽井沢銀座商店街手前の細い道を入ると、そこにあるのが中華そば美乃屋。現在はラーメン店だが、100年以上前に岐阜県美濃市出身の創業者、野田磯エ門さんが豆腐屋と不動産業を始めたことが起源だ。夏の涼しさを気に入り、現在の場所で店を構えたという。2代目の政治さんの頃には不動産業から別荘管理へ転換。月桂冠の社長が八田別荘を借りていた頃の管理もしていた。

 今は3代目の祥子さんが店を営む。「豆腐屋では厚揚げやがんもどき、凍み豆腐など色々やりました。京都の料亭やロータリーの紀伊國屋さんに卸したり。父は小学校に豆腐作りを教えにも行きましたね。夏祭りの時期はお餅やお赤飯を配りもしました。世話焼きが好きなんですね。父が亡くなり店はテナント貸ししていましたがその店も閉店し、母の『ラーメン屋さんやって』という希望からこの店を始めたんです。カウンターに改装して、お客様と触れ合えるようにしました」。名物のチャーシューは「息子に言わせると『お袋の味』。作り方を聞かれたら誰にでも教えます。美味しいものは共有したいですから」と笑う。現在、昼の時間は長男も一緒に店を切り盛りしている。

 店内に飾ってある置物は来店客のプレゼントばかり。「リピーターさんが多いけれど初めてでも『親戚の家にいく』という気持ちで来られるお店にしたいです」。業態を変えても「人との触れ合いを大事にする」心が美乃屋に受け継がれている。

軽井沢町軽井沢812-1 TEL0267-42-5900

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細い横道の先にある店舗。「ここにある店を見つけて来てくれるのが嬉しいです」と、毎日のれんをかけている。

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