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愛嬌ある動物や天使たち、 ノスタルジーな作風が共感を呼ぶ

画家 トニー 鈴木 さん

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 二本足で立つウサギやハリネズミなどの動物に、何か企みを含んだ表情の紳士淑女----ユーモアとノスタルジー溢れる場面を切り取った絵画が、多くの人を惹きつける。登場する動物の大半は、口がへの字につぐんだ形で描かれている。

 「子どもを見ていると、真剣に何かやっているときって笑ってないでしょ。その表情がイイんだよね」

 1944年に東京・芝浦で生まれ、疎開先の鎌倉で育った。13歳から水上スキーを始め、19歳で全日本選手権優勝。知人のアメリカ人がモーターボートを持っていて、米国海軍の小売店からガソリンを仕入れていたため「お金をかけずに好きなだけ練習できた。だから強いわけよ」。

 世界選手権へ向かう途中に立ち寄った、南仏ニースの雰囲気に魅了された。

 「空港に降りて飛行場の中を歩いて行くんだけど、景色も気候も素晴らしかった。鎌倉とも姉妹都市で地形も似てるし、いいなと」

 それ以降、南仏を拠点に欧州を旅したり、日本と行き来しながら、フランス観光局のPRや、骨董ガラスのバイヤー、画商、ギャラリー運営など、様々な仕事に携わる。バブル崩壊後に時間ができ、絵を描き始めたところ、「モナコ在住のスイス人の友人から『展覧会やらないか』と誘われて、やったら人気が出ちゃった」。

 1997年から軽井沢にアトリエ兼ギャラリーを構え、避暑に訪れるように。定住してそろそろ10年が経つ。

「軽井沢より美しいところは世界にいくらでもあるけど、もう思い出の中だけでいい。また行きたいとか、これを食べたいとかいう欲はなくなってきたね」

 国籍、老若男女問わず、交友関係は広い。ル・マン24時間レースの魔術師として知られる、ラインホルト・ヨーストさんとは家族ぐるみの付き合い。阿川佐和子さんの小説『スープ・オペラ』には、トニーさんをモデルにした初老画家が登場する。

「なんか、いい人に会っちゃうんだよね。どこに行ってもよくされちゃう。相手との呼吸を合わせるのが上手いのかもしれない」

 新型コロナと闘う医療従事者に敬意を込め、描いた絵の版画を、無償で全国の病院へ送る活動も始めた。「せめて絵を見て少しでも息抜きしてもらえたら」と、展示場所のある病院を探している。
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