【新町長インタビュー】土屋 三千夫 さん

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ー軽井沢町の将来像を教えてください。

 ビジョンは2つあります。1つは「保養×文化」。保養という切り口に、今まで築いてきた文化を掛け合わせて、新しいものが生まれる町。もう1つは、障害のある人もない人も、誰もが住みやすく定着する町。この2つを実現するために、まず新庁舎計画など予算配分や使い方を見直す。

 保養と文化については、自然環境の保護・再生が必要。自然保護対策要綱が守られているのか、なぜ守られていないのか原因を究明して、対策に着手したい。同時に啓発活動や専門家による動植物の調査、ゾーンごとの用途の見直しにも道筋を付けたいです。

 高齢化が進む中、若者や子育て世代が定着しやすい町にするには、経済だけでなく、機会や体制など行政のバックアップが必要。若い人が町内でも収入を得られる施策、例えば自然環境を壊さないIT系やクリエイティブなオフィスなどの誘致もある。但し軽井沢に入ってくる時には、文化や歴史、特殊性を理解してもらい、軋轢が生まれないようにすることも行政の役割。

新庁舎については?

 2月10日初登庁の日に検討委員会が開かれるので、公約通り、凍結の方針を伝えます。その上で、なぜ高額になったのか、プロセスなどを関係者にヒアリングし、今後の方向性を半年で出す。DX推進と合わせて、機能や場所も含めて総合的に見直し、審議の過程を公開して進めていきたい。外観でなく、機能と中身を重視することが大切。機能美は追求できる。

G7に向けた気持ちは?

 軽井沢は戦時中に2000人以上の外国人が疎開し居留していたが、そうした人の食糧問題を、地元の人たちが協力して解決しようとした歴史があります。それは一つの平和活動。そういう町で、今の世界情勢での外相会合が開かれることの意義深さを伝えたい。

行政サービスの充実について

 役場職員一人一人とできる限り話し合い、考えを聞き、自分の考えを伝えていきたいです。多くの人から不足を指摘されている、専門性を育成するプログラムや研修なども行う。住民に行政サービスを提供することは、非常に価値ある仕事。職員が誇りをもって働いてほしい。向かっているベクトルは一緒です。

町長としての決意は?

 選挙中に訴えてきた「変えたい!声が届く信頼のまちへ」というメッセージが響いて多くの方に投票して頂いた。その声に応えなければと強く思っています。

新町長はこんな人!
軽井沢町出身。早稲田大学卒。趣味/観劇(歌舞伎・ミュージカル・能楽)、アート鑑賞、好きな食べ物/中華料理・沖縄料理、軽井沢で好きな場所/浅間山が見えるところ、最近見た映画/「ドライブ・マイ・カー」、座右の銘/百尺竿頭に一歩を進む

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