ドラム・パーカッション奏者 定成 クンゴ さん

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「ライブはご褒美。双方向で人と繋がりたい」


 アフロベゲ、マボロシ、クリスタルケイ、岡本真夜など様々なアーティストのコンサートやレコーディングのサポートでドラムを叩くかたわら、自身でもバンドを組み、自社レーベルから数多くの楽曲を発表している。日本のラップ・アーティストKREVAの公演のサポートとして2006年、初めて日本武道館の舞台に。ステージがせり上がるなか、自身が初めて見たコンサートが武道館だったことを思い出した。

 「中1のとき、お小遣いを貯めて、ナイトレンジャー(アメリカのハードロックバンド)の公演に行ったんです。当時座っていた東-3エリアの方向を見て、ぐっときました」

 両親ともにクラシックの打楽器奏者。祖父はユーモラスなカッパの漫画で知られる清水崑(1912-74年)。母と音楽仲間と一緒に全国の幼稚園などへ出かけ、祖父の作品をスクリーンに映し出し、物語の読み聞かせをしながら、イメージに合った楽曲を演奏する活動も行っている。

「三世代の共演ですよね。目の前のお客さんがニコニコして、自然と体が動いていたりすると、やっててよかったなって、その都度思います。自分で企画に携わったライブはご褒美です」
 FMさくだいらで、生放送番組「音楽情報バラエティークンゴボンゴ!」(木曜20時~)を受け持つ。

「ライブにしたいから、ラジオも生放送なんです。双方向で人と繋がらないと、満足できる体ではないみたい」。

 祖母の姉の別荘が三笠にあり、幼少期から軽井沢を訪れる。2011年、東日本大震災を機に人生を見つめ直し、東京から軽井沢へ移住。2015年に建てた新居には、ドラム教室やライブで使うスタジオを地下につくった。東京では音楽関係の友人がほとんどだったが、軽井沢では「年齢、職業に関係なく幅広い友だちができたのが嬉しいですね」。

 世田谷と軽井沢の2拠点で、ドラム教室「シベドラムスクール」を開いている。小学生から70代まで、初心者もプロも習いにくる。


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