小宮山洋子政策研究会代表 小宮山 洋子さん

ph_201407_01.jpg 小宮山 洋子さん
 NHKで26年間、アナウンサー、解説委員を務めたのち、国会議員として15年間活動。仕事も子育ても、全力投球で駆け抜けた日々を終え昨年6月、念願だった軽井沢に移り住んだ。夏以外を軽井沢で過ごしたのは初めて。秋に木々の葉が赤や黄に色づき、コブシの開花が春の訪れを告げるのを近くで感じた。厚生労働大臣時代は、窓から景色を眺める時間もないほどの激務に追われていた。
「大臣室の真下が日比谷公園なんですけど、ふと外をみたら、いつの間にか一面紅葉していて驚いたこともありました」
「女性や子ども、高齢者、外国人など多様な人が生きやすい世の中を」と1998年、NHKを退職し政界へ。2011年9月、野田内閣で厚労大臣に、2012年4月に内閣府特命担当大臣を兼任し、少子化対策を担当。社会保障と税の一体改革を進め、消費増税で得たお金を子育て支援に充てる制度を作った。少子化対策という呼び方には納得していない。
 「国や社会にとって良くないから『対策』という言葉になるけど、一人ひとりの立場から考えたら、子ども子育て支援と言うべきですよ」
 NHK入局2年目で結婚、3年目で出産。仕事と両立しながら、3人の子どもを育て上げた。保育園の後、夕方からは多くの人の力を借りたが、朝晩の料理とお弁当だけは欠かさず作った。
 「『これだけはしている』ということがあれば、子どもに通じるもの。掃除は気になった人がする、という方針でしたけど...」
 もともと黄色が好きで、シンボルフラワーはヒマワリ。入局当時、黄色やオレンジ以外の色は、テレビ画面で実際の色と違って映ったため、選ぶ洋服も自然と黄色が増え、イメージが定着した。
「地元の世田谷で、黄色の服を着て街頭演説していると、黄色以外のときの倍は声がかかりましたね」
 軽井沢に移り住んで1年。市民と行政の恊働が足りない、と強く実感している。
「アイデアを出し合い、必要なところはともに手を繋いで、よりよい軽井沢を作っていけるといい」
 テラスで読書、毎夕一時間の散歩が日課。2週に一度は、母親のケアのため東京へ足を運ぶ。軽井沢の新鮮な野菜をキャリーケースいっぱいに詰め込んで。

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