sakumo佐久市子ども未来館館長 なおやマン(島﨑直也) さん

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参加体験型のヘンテコショーで、
毎日の当たり前をワクワクに

 「身の回りの当たり前のことも、ちょっと違った視点で見ると、ワクワクに変わることを体験してほしい」
 妻のしま:アイ(島﨑アイコ)さんとともに、子どもや親子向けの参加体験型ワークショップやショーを企画、実施している。小びとや妖精を登場させるなど、ヘンテコ要素を取り入れ、面白おかしく進めるのが二人のショーのスタイルだ。
 「アイルランドでは、シャワーからお湯が出なかったり、ちょっとイヤなことがあっても『妖精のせい』と笑って済ますことがあるらしいんです。その考え方、すごくいいなと思って。非現実的な存在など想像力を使うことで、見方が変わって、ぐっと楽しくなることってあると思います」
 2016年から佐久市子ども未来館の館長を務める。親しみやすい同館の愛称を公募したり、プラネタリウムで演劇したり、新たな企画を次々と打ち出している。
 「今よりもっともっと地域の人を巻き込んで、子どもと一緒に楽しみながら、佐久市の課題を解決していく拠点にしていきたいですね」
 東京都板橋区出身。学習院大学理学部化学科卒業後、横浜市にあった東京ガス環境エネルギー館(2014年閉館)で3年間、教育プログラムの企画運営を担当。結婚と転職を機に2003年、移住した軽井沢は「すぐ近くに草むらや川があって、子育ての環境にすごくいい」。
 2005年から軽井沢中部小発明科学クラブの講師を務める。児童が廃材を持ち寄って、身の回りの困りごとを解決する発明品を考え創作している。
 「子どもたちの枠にとらわれない発想は、毎回勉強になりますね」
 小学3年と0歳の男児の父。これまで向き合ってきた多くの子どもたち同様、我が子からも毎日、大きなものを得ているという。
 「学校や習い事以外の場所、社会の枠に当てはまらない場所で、輝ける子って沢山いると思うんです。そういう子の力を生かし育む場所が必要だなと、息子たちを見ていると強く感じます」
 ピンクの衣装にモヒカンがトレードマーク。ピンクに特別深い意味はなく、単純に好きなだけ。
 「人混みに紛れても見つけやすいし、洗濯物で家がすぐわかる(笑)」
 身の回りのもの、こと、ひとに関心を持って、お互いを尊重し合える社会へ。なおやマンのワクワク創出の旅は終わらない。

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