タベアルキスト・味の手帖取締役編集顧問 マッキー牧元 さん

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食べることは「料理人のファインプレー探し」

 外食は年間600回以上。食べ歩きに関する十数本の連載を抱え、テレビやラジオで「食」について話す機会も多い。食べるときはいつも「料理人のファインプレーを探すこと」を意識している。

 「なぜこのソースなのか、何でこの焼き方なのか、料理人の考えを咀嚼して、それを表現するのが面白い」

 マッキーさんにとって、旅と食は切っても切れない関係にある。食べることを目的に足を運んだペルーは「ジャガ芋だけで50種類以上あるし、肉も魚も初めて出合う食材ばかり。衝撃でした」。「いつか食べたい料理」を問うと、アルゼンチンの牛肉と仔羊を挙げた。

 「食通の間で世界一おいしいと言われている。焼きっぱなしのステーキを現地で食べてみたいですね」

 祖父の代から軽井沢に別荘があり、物心つく前から訪れる。幼い頃の、軽井沢の美味しい思い出は今も胸に残っている。

 「デリカテッセンのレストラン、中華第一楼、スエヒロ...。もとを辿ると、外食文化に目覚めたのは軽井沢なんです。小さい頃から食いしん坊でした」

 今も夏を中心に訪れる。一人で来て溜まった原稿を書くこともあれば、家族とのんびり過ごすことも。

 「故郷みたいなものです。一泊するだけで気分転換になる。食べることが目的にならない訪問地は、軽井沢くらい」。

 とは言え、食べ歩きもする。

 「信州や軽井沢ならではの食材で表現する方がいて、ここでしか食べられないものが増えてきて、いい傾向ですね」

 自身初めてのレシピ本『超一流のサッポロ一番のつくり方』を9月に発刊する。サッポロ一番をはじめ、吉野家の牛丼、卵かけご飯、シュークリームなど、手近な食材を簡単に、いかにアレンジできるか追求した。

 「動物の中で調理するのは人間だけ。食べる方法を考える過程で、脳が大きくなって、言語も生まれたと言われている。料理には人間の知恵がつまっている」

 1955年生まれ。本業は音楽。ビクターエンタテインメントで、アーティストや楽曲の宣伝に携わり、55歳で退社し今の道へ。ポテトサラダ学会、鍋奉行協会、日本駅弁協会など、様々なグループも立ち上げている。嫌いな食べ物は「一切ない」という。

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