【軽井沢新聞8月号】クマの目撃件数、昨年を大きく上回る 「鈴の携行や誘因物管理を」

 ツキノワグマの出没が増加傾向にある東北地方同様、軽井沢でも昨年以上のペースで、目撃が確認されている。町などに寄せられた、今年4〜7月のクマの目撃情報は計81件で、昨年同時期の47件を大きく上回る。

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(7月下旬、クマの目撃情報があった付近に立てられた看板。)

 町の委託でクマの管理を行うNPO法人ピッキオによると、目撃されているクマは少なくとも3頭。三ツ石、追分では、親離れして新天地を求めている推定1〜2歳の同一のクマが繰り返し目撃されている。発地ではたくさん実ったクワの実が誘因物となり、6月下旬から7月にかけて目撃されるケースが目立ったという。捕獲したクマには発信機をつけて追跡している。親離れしたばかりの若いクマも、目撃情報をもとに捕獲檻を設置し、早期に個体追跡を始められるように力を入れているという。

 クマに遭遇しない、クマを寄せ付けないための対策について、ピッキオは外出時のクマ鈴の携行、農作物を守るための電気柵設置、ゴミやペットの餌などの誘因物管理、雑排層のこまめな清掃などを挙げた。夏はバーベキューなど屋外で飲食する機会も増えることから、町環境課の担当者も「油のついた鉄板や食べ残しなどは放置せず、終わったら片付けてほしい」と呼びかけている。ピッキオの担当者は「クマ対策には初動が非常に大切。捕獲に関する検討や、若グマへの早期対応につながる」と、クマ目撃の情報提供を呼びかけている。連絡・問い合わせはピッキオ(TEL0267・46・3818)、 または 町環境課野生鳥獣対策係(TEL0267・45・8556)まで。

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