【軽井沢新聞10月号】「私たちの学校」を考えるフォーラム開催
2027年の軽井沢オープンドアスクール(仮称)開校を目指す軽井沢町は9月22日、「『私たちの学校』づくり軽井沢フォーラム」を中央公民館で開いた。「学びの多様化学校」と「夜間学校」を併設する同スクールについては今年3月から、教育分野の学識経験者や県、町の関係者らによる設置準備会議が協議を進めている。フォーラムは新しい学校や、既存の町立学校の魅力アップについて考える場にしようと初めて企画。約60人が参加した。
第1部では、設置準備会議の委員4人が「軽井沢町の教育に期待すること」をテーマにトーク。川崎市で不登校の子どもの居場所づくりに取り組む、認定NPO法人フリースペースたまりば理事長の西野博之さんは、施設でお昼を作って食べるのが日課と紹介。「これなら俺やれるよ、私できるよという文化が生まれる。人の役に立ったときの子どもの顔はすごいいきいきする」と話した。
障害の有無に関わらず、多様な子どもが同じ教室で学ぶ、大阪市立大空小学校の初代校長を務めた木村泰子さんは、無理をせずに自分のありのままで、他者と学び合えることが地域の学校には必要とし、「その場の空気を作っていくのが大人の仕事」と話した。
軽井沢町推進教育アドバイザーの内堀繁利さんは「自分だけではなく、隣りのこの子にも幸せになってほしいという感覚が、(子どもたちに)出てくるといいと思う」と話した。
第2部では参加者が6〜7人のグループに分かれ「安心して楽しく学べる学校」「理想の学び場」について意見交換した。
オープンドアスクールの設置場所、町が3案示す
フォーラムに続いて開かれた4回目の「軽井沢オープンドアスクール(仮称)設置準備会議」では、設置場所について議論。町は軽井沢高校、軽井沢東部小、町植物園展示館の3案を提示。施設としての使いやすさや、立地の利便性などから、「軽井沢高校がいいと考えている」(町教委)とし意見を求めた。
委員からは「地域の学校に行けていない子に、どんな場所で学びたいかもっと声を聞くべき」「(高校の)チャイムや校内放送が聞こえる環境で安心して過ごせるか」などの意見があった。
11月に開く設置準備会議は軽井沢高校で行い、委員に現地を見てもらいながら意見交換する予定だ。




