軽井沢の落ち葉から腐葉土づくり 焼却せずに町内での循環を目指す

 発地の葉乃畑合同会社が2021年から、軽井沢で集めた落ち葉を発酵させて腐葉土を生産・販売している。従来はゴミとして焼却していた落ち葉を、町内で活用することで「温室効果ガスの排出の抑制に貢献したい」と、同社の山岸征男さんは話す。

 落ち葉は、出資者の一人が経営する別荘管理会社が、町内の別荘地の清掃で回収したものを使用。町民が可燃ゴミとして家庭から排出した落ち葉の活用も進める。専用の機械で粉砕し水を加え、発酵促進のため月1回かき混ぜる。6〜8カ月間かけて完熟させ、年間約40万ℓを生産する。

 不耕起・不除草の自然農法に取り組む、発地の軽井沢ファームヴィレッジでは22年から、一部の畑でこの腐葉土を使う炭素循環農法に切り替えた。野菜の生育に時間がかかる自然農法だけでは収益化が課題だったが「収量が上がり、収益の柱になっている」と同社従業員。山岸さんは「田畑や果樹園、家庭菜園、などでも広く使ってもらい、町内で落ち葉が循環する流れができると嬉しい」と話している。

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(写真=熟成した腐葉土を手にする山岸さん。

 腐葉土は5ℓ500円、20ℓ1000円。シュガースポットコーヒー、緑友食堂、和美リゾート管理事務所などで販売。農業用に1㎥のフレコンバッグもある。放射線検査では国の制限値の1/10以下を確認済み。 TEL090・1540・7015(山岸)

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