魚を探究する風越学園生が企画 映画『ミルクの中のイワナ』上映会
私立の幼小中混在校「軽井沢風越学園」で、川魚を飼育している3〜9年生7人(当時)のグループ「水槽プロジェクト」が3月25日、風越公園総合体育館の会議室で、映画『ミルクの中のイワナ』の上映会を開いた。地域の人とこの映画を一緒に観て語り合いたいと企画し、用意した60席は全てうまった。鑑賞後は坂本麻人監督のトークや、感想をシェアし合う時間もあった。
映画は渓流の美しい映像と、イワナの研究者や漁業関係者、釣り人など10人の証言で構成されるドキュメンタリー。イワナを取り巻く環境の変化や、生態系の危機を伝えている。
昨年12月、坂本監督が同学園を訪ね、ろ過装置を手作りしシャケの淡水飼育などに取り組む同グループの活動を見学。子どもたちが町内での上映会について相談し実現した。鑑賞後のトークで坂本監督は、「水中で毎回僕の近くに来てくれるイワナがいた。ずっと見つめあってると、何だか友達になれたような気がした」と、撮影中のエピソードを話した。
上映後のトークで坂本監督(左)に「撮ろうと思った理由」や「工夫した点」などを質問する「水槽プロジェクト」のメンバー。
同学園8年(当時)の金井颯汰さんは「映画を観た人が、日本の川で何が起きているか知って、考えるきっかけになってくれたら」。同9年の櫻井真之介さんは「いろんな立場の人が混ざり合って、話し合う環境が作れて良かった」と話した。