日本の稲作の安定に貢献した、荻原豊次氏の頌徳碑に献花 郷土の偉大な先輩たたえ
町民有志5人が9月13日、稲作の発展に大きく貢献した「保温折衷苗代」の考案者で、軽井沢の名誉町民荻原豊次氏(1894ー1978)の功績を讃える頌徳碑(古宿)の清掃を行い献花した。5人は荻原豊次の功績を伝えようと、20日に講演会「荻原豊次と食の未来を考える集い」を企画。石碑の周囲に茂っていたやぶを払って見通しをよくし、一人ずつ花を手向けた。
豊次氏が1942年に創案した「保温折衷苗代」は、油を塗った和紙で苗床を覆って保温し苗の成長を促す稲作技術。寒冷地をはじめ全国の米の収量増加に貢献した。
実行委員長の藤巻進さんは「今の子どもたちにも豊次氏の功績を知ってもらい、郷土の誇りに感じてほしい」。豊次さんの孫、荻原俊一さんも献花に訪れ「豊次の功績を取り上げてもらえてありがたい。本人も喜んでいると思う」。俊一さんによると、豊次氏は研究熱心な人で、農業の専門誌を取り寄せ、先進的なことを次々試していたと言い「人のやらないことに取り組む中で、たまたま保温折衷苗代が成功したのだと思う」と話した。




